インプラント後のメインテナンス方法と費用〜CTやMRIへの影響〜

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インプラント後のメインテナンス方法と費用〜CTやMRIへの影響〜

インプラントは、完成までに数ヶ月かかりますが、一度入れたらそれで終わりというわけではありません。
インプラントを適切に維持していくためには、さまざまなメインテナンスが必要となります。メインテナンスとは日本語で『支持療法』ともよばれ、インプラントを長持ちさせるための重要な要素のひとつとなっています。
また、身体の検査でCTやMRIなどを行うことになった際など、日常生活で気をつけるべきことについても、詳しくご説明します。

1.インプラント後の自宅でのメインテナンス

インプラントを入れた後、大切なことは日々のお手入れをどれだけていねいに行なうかということです。日々のお手入れの目的は、プラークコントロールにあります。

1-1.プラークコントロール

プラークとは、歯の表面を爪でこすった時に、爪の先についてくる白いカスの様なもののことです。この正体は、細菌の塊です。別名バイオフィルムといいます。プラークコントロールは、このプラーク(細菌)をコントロール(制御)するということを意味しています。

1-1-1.プラークコントロールの大切さ

細菌が歯茎につきますと、歯茎が炎症を起こします。これが歯周病の原因となります。歯周病は初期段階である歯肉炎の状態であれば、ていねいな歯みがきによりプラークをコントロールすることで、容易に改善出来ます。しかし、さらに歯周病が進行して、歯を支える骨にダメージが及ぶ歯周炎に至れば、治癒が難しくなってきます。
じつは、これはインプラントも同じです。むしろ、人工物であるインプラントの方が、より深刻であるともいえます。
なお、インプラントの場合は歯周病とはいいません。インプラントの周囲の歯茎だけが炎症を起こした状態をインプラント炎、インプラントを支えている骨にまで炎症が及んだ状態をインプラント周囲炎とよんでいます。これらの原因は、細菌です。すなわち、細菌がインプラントの周囲の歯茎に炎症を起こすことにあります。
インプラント歯周炎
プラークコントロールは、こうした細菌によるインプラントへの炎症の発生を予防するために、とても大切なことなのです。

・インプラント周囲炎については、以下の記事で詳しく説明しています。
インプラントがグラグラ!?周囲炎を防ぐ大切な8つのこと

1-1-2.プラークコントロールを行なうために

プラークをコントロールするためには、日々の歯みがきをていねいにすることが大切です。具体的には歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯やインプラントの表面だけでなく、その間まで磨くことです。
特に歯と歯の間の部分の歯茎は大切です。歯肉炎はたいていここから始まるからです。もし、磨き残しが気になるなら、歯科医院でプラークの染め出しをしてもらうと、どこが磨けていないかがわかりやすいのでいいでしょう。

2.歯科医院で行なわれるインプラントのメインテナンスについて

歯科医院では、メインテナンスを2〜6ヶ月程度の間隔で行ないます。

2-1.検査

2-1-1.プラークの付着状況

インプラントの周囲に炎症を起こす主な要因はプラークです。プラークは細菌の塊です。これが炎症を起こします。
そこで、磨き残しがないかどうか、プラークの付着状況はどうかを調べます。

2-1-2.インプラントの周囲の歯茎の状態

歯茎が炎症を起こすと、腫れたり、出血したりします。
インプラントの周囲にこうしたところが無いかどうかを調べます。また、歯茎との隙間の深さも同時にみます。

2-1-3.膿がないかどうか

膿が出ているということは、炎症を起こしているということです。
インプラントの周囲からこうしたことが起こっていないかチェックします。

2-1-4.インプラントの具合

しっかりと骨に収まっていればインプラントは揺れませんが、もし揺れているなら、インプラントを支えている骨に何らかの異常が生じている可能性があります。
噛み合せの状態も合わせてみます。

2-1-5.レントゲン撮影

レントゲン撮影をおこない、骨の状態を確認します。

2-2.処置

2-2-1.歯石の除去や掃除

歯石がついてくると、歯周病の原因となります。インプラントの場合は、歯周病とはいわず、インプラント炎もしくはインプラント周囲炎といいます。定期的に取り除かなければ、インプラントも普通の歯と同じくぐらついてきて、保たれなくなってしまいます。
歯の表面についた汚れも同様です。やはりきれいにしておかなければ、細菌の繁殖を引き起こし、歯茎に炎症をもたらすことでインプラントに悪影響が及ぶ様になります。

2-2-2.噛み合せの調整

インプラントは、骨にしっかりとくっついていますので、動くことはありませんが、他の歯はそうではありません。
普通の歯は、日々ごくわずかですが、動いています。たとえわずかずつでも動いていると、インプラントとの噛み合せに影響が出てくることがあります。そこで、定期的にチェックし、噛み合せの調整が必要であれば行ないます。

2-3.歯科医院でのメインテナンスの費用

インプラントのメインテナンスの費用については、インプラントを受けたときの費用に含まれている場合もあります。
歯科医院で一度相談してみてください。なお、インプラント以外の歯の歯石の除去や歯の掃除については、保険診療で受けることが出来ます。

3.インプラントとCTやMRIとの関係

3-1.CT

CT

3-1-1.CTとは

CTは、エックス線を発生させる装置とそれを感知するセンサーを円の中心をはさんで反対側に設置します。これらを同時に回転させながら使って撮影します。
断層写真は、物体を輪切りして写し出した画像のことをいいますが、これはCT装置が回転することで可能になっています。このデータをコンピュータを用いて解析処理するため、このような名称になっています。

3-1-2.CTの特徴

検査にかかる時間が比較的短いです。
細かいところまできれいに描出することができます。
骨などの硬組織だけでなく、出血箇所の検査にも有用です。
CTの普及に伴い、装置のコストも低下してきています。
放射線被曝があります。
軟組織は、そのままではよく見えないので、造影剤という見えやすくする薬を使わないといけないことがあります。

3-1-3.歯科用CT

歯科でも最近はCTが活用される様になってきました。歯科のCTは、コーンビームCTとよばれています。コーンビームとは、エックス線の照射方法の一種で、細くしぼって照射するタイプになります。

3-1-4.CTへのインプラントの影響

インプラントは、チタニウムなどの金属で作られています。これによるアーチファクトとよばれる画像の乱れが発生する可能性があります。
X線は、金属で遮られます。そのため、インプラントも金属製なのでその部分でX線が遮られ、受像装置にまでX線が届かなくなります。
その結果として、センサーがX線をとらえることが出来ないところとなり、不鮮明な画像になってしまいます。これがアーチファクトが生じる原因です。
CTを行う前に、医師へインプラントの場所を伝えましょう。

3-2.MRI

MRI

3-2-1.MRIとは

MRIとは、高周波の磁場を発生させ、身体の中の水分に含まれている水素原子を共鳴させ、その反応を信号としてとらえ画像化する画像診断法です。そのために、MRIのガントリーとよばれる機械の中には、地場を発生させるための磁石やコイルが内蔵されています。

3-2-2.MRIの特徴

レントゲンとは異なり、放射線被曝がありません。
一般的にレントゲン写真が、骨などの硬組織を得意とすることに対し、脳や血管などの軟組織がよく見えます。歯科の領域では、骨髄炎や唾液腺疾患などに有用です。
顎関節症の診断に用いられることもあります。
強力なイヤリングや指輪、眼鏡、酸素ボンベや、心臓のペースメーカーにもMRIを使えないものがあります。
また、ガントリーが狭いので、閉所恐怖症であると撮影が難しいです。
撮影にかかる時間が長いのも難点のひとつです。

3-2-3.MRIへのインプラントの影響

インプラントは、チタニウムもしくはチタニウム合金で出来ているものが大半です。こうしたインプラントであれば、MRI検査に影響することはありません。ただし、インプラントを使った入れ歯などで、まれにインプラントに磁石が組み込まれていることがあります。この場合は、MRIに影響することがありますので、MRIの担当者に伝える様にしてください。

4.インプラントをした後で、日常生活で気をつけること

4-1.日々の歯みがきをていねいにする

プラークコントロールは、インプラントだけでなく歯周病ケアの面からもとても大切です。食後の歯みがきは、歯間ブラシやデンタルフロスも使ってていねいにしてください。

4-2.定期的な歯科医院でのメインテナンスをおろそかにしない

たとえ、歯茎の腫れなどの自覚症状がなくても、歯科医院で定期的にメインテナンスをうけることをおろそかにしないでください。

4-3.歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、インプラントが破損する原因になります。食いしばりというと、運動選手が思い切り食いしばるような状態に似たイメージがあると思いますが、上下の歯で軽く触れ合う程度の接触も食いしばりに含まれます。軽い接触でも継続的に行なうことは、インプラントにとってとても有害です。
もし、歯ぎしりや食いしばりの癖があるなら、歯科医院で相談してみてください。

4-4.口呼吸

口呼吸とは、お口で呼吸をすることを言います。呼吸は本来鼻でするもので、お口でするものではありません。お口で息をするとお口の中が乾燥します。お口の中は、湿っているのが正常な状態なので、乾燥することにより、粘膜が傷んでしまいます。すると歯茎が炎症を起こしやすくなり、インプラントの経過にも影響してきます。
もし、鼻炎などの影響で鼻で呼吸がしにくくなっているなら、耳鼻科で鼻の治療を受ける様にしてください。

まとめ

インプラントを長持ちさせるためには日々のメインテナンスが欠かせません。
ご自宅でできることと、歯科医院での定期メインテナンスで、インプラントを長持ちさせましょう。
また、CTやMRIといった画像診断を受ける際などの影響についても気になるところですが、さほど心配する様な影響はありません。
インプラントを入れた後に気をつけることは、日々のお口のケアをしっかり行ない、定期的な歯科医院でのメインテナンスをおろそかにしないこと、歯ぎしりや食いしばりの様な癖や、口呼吸をしないようにすることです。
せっかくいれたインプラントが長持ちし、しっかり噛める状態を維持するためにも、こうしたことを心がけていく様にしましょう。

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