歯を1本失った場合のインプラント(費用・治療内容・期間)

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専門家監修|歯を1本失った場合のインプラント(費用・治療内容・期間)

むし歯や歯周病などで、歯を失ってしまったときの選択肢として、インプラント治療があります。
顎の骨に人工の歯の根を埋め込む、外科手術が必要になりますが、その費用や治療法、期間などは1本につき、どの程度になるのでしょうか?
今回は、奥歯や前歯を1本失ってしまって、インプラント治療をお考えの方に、詳しく説明していきます。

1.インプラント治療の流れ

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インプラント治療は、2回法で行なうか、もしくは1回法で行なうかで流れが異なってきます。
2回法とは、歯茎を切開しインプラントを埋め込んだ後、インプラントを歯茎でしっかりと覆い、インプラントの周囲に骨が出来てくるまで保護する方法のことです。
インプラントの周囲に骨が出来た頃合いに、歯茎を切開してインプラントにアバットメントとよばれる人工歯とインプラントを繋げる心棒を装着します。このように、歯茎を2回切開するので、2回法と呼ばれています。
対して1回法は、インプラントを埋め込んだ時に同時にアバットメントを装着していますので、アバットメントを装着するために、2回目の歯茎の切開を行なう必要がないのが特徴となる方法です。

1-1.手術前

1-1-1.検査

CT画像
出典:株式会社モリタ
インプラントを埋め込む前の段階までは、共通となります。
まずは、患者さんの訴え(この場合は、インプラントをしてほしいということになります。)を理解し、問診を行ないます。
インプラントは外科手術になりますので、患者の身体の状態の把握がとても重要になります。高血圧症や糖尿病などの基礎疾患や、薬や食品にアレルギーがないかどうか、患者自身の生活習慣なども含めて確認します。
こうした確認の後、インプラントを行なうことが可能であると判断されたなら、患者の希望する場所の状態を、実際に視診(目で診る診察法)、触診(触れて確かめる診察法)し、そして、レントゲン写真やCT撮影を行ないます。これで、骨の状態、歯茎の状態、お口全体の衛生状態、術前に治療しておくべき虫歯や歯周病の有無などを調べます。
そして、歯型をとって、お口全体の石膏模型を作ります。

・インプラント治療における全身状態の確認については、以下の記事で詳しく説明しています。
専門家監修|インプラント治療を成功させる全身状態と投薬のチェックリスト

1-1-2.治療方針の立案

インプラント治療が可能であると判断された場合、石膏模型やレントゲン写真、CTを元に、インプラントをどこに、何本、どの向きに埋め込むかの設計を行ないます。
もし、複数箇所に行なうのなら、その順序も考えておかなければなりません。

1-1-3.治療計画の説明

この段階までに行なわれた診察や検査の結果を踏まえて、インプラントの本数や位置、順序、治療期間などの治療計画を説明します。
費用に関してもこの段階で決まってくることが多いです。

1-1-4.お口全体のクリーニング

お口の中をきれいにしておくことで、インプラント手術時の感染による失敗のリスクを下げることが出来ます。
手術前には、お口全体のクリーニングを行ない、きれいな状態にすることが必要です。

1-2.インプラント手術の流れ

1-2-1.2回法

2回法のインプラント施術方法
*一次手術
1)局所麻酔を歯茎に行ないます。
2)歯茎を切開し、骨を露出させます。
3)骨に、インプラントを入れる部分の目印をつけます。
4)インプラントの専用のドリルを使用して、ガイドとなる細めの穴を掘っていきます。
5)続いて先ほどの細めの穴を、適切な幅になるまで拡大します。
6)そして、インプラントを埋め込みます。
7)インプラントに蓋をします。
8)縫合して歯茎を閉鎖し、終了となります。

*二次手術
一次手術から3〜6ヶ月ほど経過してから行なわれます。
1)局所麻酔を歯茎に行ないます。
2)歯茎を切開し、インプラントの蓋を露出させます。
3)蓋を外し、アバットメントを装着します。
4)歯茎を縫合して終わります。

1-2-2.1回法

1回法のインプラント施術方法
1)局所麻酔を歯茎に行ないます。
2)歯茎を切開し、骨を露出させます。
3)骨に、インプラントを入れる部分の目印を付けます。
4)目印部分から、インプラント専用のドリルを用いて、インプラントを入れるためのガイドとなる細めの穴を掘ります。
5)ガイドの穴に沿って、太めのドリルを使って、インプラントに適切な幅の穴になるまで、形成します。
6)そして、インプラントを埋め込みます。
7)二次手術とは異なり、この時点でアバットメントを装着します。
8)アバットメントは、歯茎から露出した状態になっています。
9)歯茎を縫合して、終わります。

1-3.手術後

2回法も1回法も術後の流れは同じです。
抜糸は、おおむね1週間ほどで行なわれます。
消毒は特に必要はありません。きっちり縫合してあれば大丈夫です。
術後の抗菌薬は、1回飲むだけ、もしくは多くても1日分で十分です。多く出しすぎると、抗菌薬が効かない菌、すなわち耐性菌がうまれてくる原因になるので、かえってよくないことが多いです。
局所麻酔は、概ね2〜3時間ほど効果が持続しますので、痺れている間の食事は控えるようにしてください。
インプラント手術の当日のお風呂は、シャワー程度にとどめ、湯船に浸かるのは控えてください。
また、手術当時は、激しい運動は控え、自宅で安静にするようにしましょう。
術後の腫れについては、24〜48時間がピークになってきます。それからひいてくると思ってください。

1-4.治療期間

治療期間は、抜歯からインプラント手術まで2ヶ月ほどの安静期間が必要となります。そして、インプラント手術から人工歯を被せるまでの期間は、4〜7ヶ月ほどになります。
このように期間に幅があるのは、骨の状態に個人差があるからです。一般に上顎の方が、インプラントに骨が結合するまでに時間がかかるといわれています。

2.インプラント治療の治療費

2-1.治療費について

インプラント治療は、保険診療の適応外となります。すなわち、それぞれの歯科医院や病院が独自に治療費を設定して、その価格で治療を行っています。
その費用ですが、地域によって差がありますが、1本あたり概ね30万円前後となっています。インプラント自体が高価であること、ひとりひとりにオーダーメイドで被せ物を製作すること、種々のディスポーザブルな医療用品を使用することなどにより、このような費用になってしまいます。

2-2.支払い方法

治療費の支払い方法は、各歯科医院や病院によっていろいろ異なっています。現金での一括払いのみのところもあれば、クレジットカードに対応しているところ、治療期間内の分割払いのところなど、様々です。インプラント治療を受けようとしている歯科で、相談されることをお勧めします。

2-3.医療費控除

インプラント治療は、医療費控除の対象になっています。確定申告をすることで、支払った治療費の一部がかえってきます。
なお、医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に、10万円以上の医療費を支払った場合に、支払った医療費の総額と総所得金額に応じて、所得税が減額される税の制度のことです。

3.インプラント治療術後の管理

3-1.メインテナンスの必要性

インプラントの予後は、きちんと骨と結合し、定期的なメインテナンスを受けていれば、良好な状態で進みます。
現行のインプラント治療の主流は、ブローネマルク式と言われる方法です。1965年に世界で初めてこのブローネマルク式のインプラント治療を受けた患者のインプラントは、患者が他界するまで40年以上にわたって機能していたそうです。
しかし、そんな成功率の高いインプラントでも、きちんとメインテナンスを受けていなければ、長持ちさせることはできません。インプラントは、骨に埋め込んで噛めるようにした人工歯です。普通の歯が歯周病で骨が溶けてしまうと最終的には抜けてしまうように、インプラントも支えとなる骨が溶けてしまうと、やはり抜けてしまうことになります。すなわち、インプラント治療をしたあとのメインテナンスの状況が、インプラントの経過を左右するのです。

3-2.メインテナンスの方法

3-2-1.日々のメインテナンス

インプラントも普通の歯と同じく、日々の丁寧な歯磨きが欠かせません。特に、人工歯と人工の根であるインプラントの接合部分などは、汚れが付きやすいところです。歯ブラシで歯をみがくだけでなく、歯間ブラシや糸ようじなども併用し、こうした汚れの付きやすいところも綺麗にするようにしましょう。

3-2-2.歯科医院でのメインテナンス

歯科医院では、インプラントそのものだけでなく、その周囲の歯茎や骨までをも含めて、その状態を確認します。
具体的には、レントゲン写真を撮影し、インプラントやその周囲の骨の状態を確認します。続いて、インプラントだけでなく全体的な噛み合わせを確認します。インプラント大きなに負担がかかる噛み合わせですと、インプラントが破損する原因になるからです。
インプラントの装着時に噛み合わせは確認していますが、噛み合わせは常に変化し続けるものですので、定期的に調べることが欠かせません。また、インプラントと人工歯を繋げているねじのゆるみがないかどうかもチェックします。
こうした確認が終了し問題が認められなければ、お口全体をきれいにクリーニングします。そして、歯みがき出来ていないところがあれば、歯みがきの指導も並行して行ないます。

・インプラントのメインテナンスについては、以下の記事で詳しく説明しています。
インプラントはお手入れが重要!寿命を延ばすお手入れ完璧ガイド

まとめ

インプラントはきちんと治療が行われて、治療後もメインテナンスをしていけば、歯を1本失った方にとって非常に有効な選択肢となります。
しかし、ご自身での日々の丁寧なメインテナンスと、歯科医院での定期的な検診で、インプラントを維持する努力がなければ、インプラントは保つことが出来なくなります。
インプラント治療は、装着してからの努力が大切であることを忘れない様にしてください。

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